松戸市で窓の断熱改修を考えて補助金を調べ始めると、市の制度と国の制度が別々に出てきます。そこで多くの方が同じところで止まります。両方に申請できるのか、できるとしたら金額はどうなるのか。
答えは、両方に申請できます。ただし2つの金額を足した額はもらえません。市の補助額は、国の補助額を引いたあとの金額から計算されるためです。
この記事では、松戸市で2026年度(令和8年度)に使える制度を一次情報で確認し、国の制度と併用したときに市の補助がいくらになるのか、申請の順序はどうなるのかをまとめました。
松戸市で2026年度に使える制度は4つ
先に全体像をお伝えします。松戸市が住宅のリフォームに用意している制度は、大きく4つです。
| 制度 | 補助額 | 申請期間(令和8年度) |
|---|---|---|
| 住宅用省エネルギー設備等設置費補助金 | 窓の断熱改修=補助対象経費の4分の1・上限8万円(ほかにエネファーム・太陽光・蓄電池・V2Hなど) | 令和8年4月1日〜令和9年2月26日 |
| 省エネルギー住宅普及促進事業費補助金 | LCCM住宅の新築・購入・改修=上限50万円 | 令和8年4月1日〜令和9年2月26日 |
| 木造住宅耐震改修費補助金 | 設計費+工事費+工事監理費の合計の5分の4・上限100万円 | 令和8年5月7日〜令和8年11月13日 |
| 木造住宅の耐震改修に伴うリフォーム事業費助成 | リフォーム工事費の10分の1・上限30万円 | 令和8年5月7日〜令和8年12月1日 |
いずれも受付順で、予算額に達した時点で終了します。
この記事で中心に説明するのは1つ目の住宅用省エネルギー設備等設置費補助金、そのなかでも窓の断熱改修です。国の制度と併用する方がもっとも多く、計算の方法がいちばん誤解されやすいのがここだからです。
3つ目・4つ目の耐震改修については、申請の入口も窓口も別になります。記事の最後で触れます。
市と国は併用できます。ただし足し算にはなりません
松戸市の窓の断熱改修は、補助対象経費の4分の1・上限8万円です。
そして国にも「先進的窓リノベ2026事業」があり、こちらは工事の内容によって1戸あたり最大100万円の補助になります。
ここで「市の8万円と国の100万円で108万円」と考えてしまうと、金額が合いません。市の要綱にこう書かれているためです。
前項の補助対象経費の算出に当たっては、消費税及び地方消費税相当額を控除するものとし、設置費等に国等からの補助金を充当する場合にあってはさらに当該補助金の額を控除した額とする。 (松戸市住宅用省エネルギー設備等設置費補助金交付要綱 第5条第2項)
つまり市の補助額は、こう決まります。
市の補助額 =(工事費の税抜額 − 国の補助額)× 4分の1(上限8万円・千円未満切り捨て)
国の補助金は、市の計算の外から足されるのではなく、計算のもとになる金額から引かれます。 実際の申請書(第1号様式別紙1)にも「国等の補助金額」の記入欄があり、そこを引いた額に4分の1を掛ける計算になっています。
国の制度そのものについては、こちらの記事にまとめています。
数字で見ていただくほうが早いので、3つの例で計算します。いずれも工事費は税抜きです。
例1:工事費50万円、国の補助20万円 50万円 − 20万円 = 30万円 → その4分の1で市の補助は75,000円
例2:工事費50万円、国の補助40万円 50万円 − 40万円 = 10万円 → その4分の1で市の補助は25,000円
例3:工事費80万円、国の補助40万円 80万円 − 40万円 = 40万円 → その4分の1は10万円ですが、上限があるので市の補助は80,000円(満額)
例1と例2は工事費が同じ50万円です。それでも市の補助額は5万円違います。国の補助が大きいほど、市の補助は小さくなります。
国の補助額がいくらになるかは、選ぶ製品と工事の内容で変わります。金額の目安はこちらでご確認ください。
なお、窓の断熱改修の市の補助は一の住宅につき1回限りです(マンションの管理組合の場合は1棟につき1回)。過去に交付を受けた方と異なる世帯が設置する場合は、この制限の対象外になります。
32万円が分かれ目。国の決定を待つ必要があるかも決まります
さきほどの3つの例で、国の補助を引いたあとの金額を並べます。例1が30万円、例2が10万円、例3が40万円です。
このうち市の補助が満額の8万円になったのは、3つ目だけでした。
そして——国の交付決定通知が要らないのも、この3つ目だけです。
市の要綱には、国の補助を受けたことがわかる書類について、こう書かれています。
国等からの補助金を補助対象経費から控除した結果、市への交付申請の額が別表6における補助金の上限額を下回る場合に限り必要。 (同要綱 別表7⑵)
窓の断熱改修の上限額は8万円です。市への申請額が8万円になるなら、国の交付決定通知は添付書類ですらありません。 8万円を下回るときだけ、提出が必要になります。
申請額が8万円になるのは、国の補助を引いたあとの金額が32万円以上のときです。32万円の4分の1が、ちょうど8万円だからです。
- 国の補助を引いた額が32万円以上 → 市の補助は満額8万円。国の交付決定通知は不要=国の決定を待たずに市へ申請できます
- 32万円未満 → 市の補助は8万円より少なくなり、国の交付決定通知が必要=国の決定を待つことになります
例1(30万円)と例2(10万円)は、どちらも32万円を下回ります。金額の説明では「市の補助が出る例」でしたが、手続きの上では「国の決定を待つ側」です。 例3(40万円)だけが、待たずに出せます。
32万円という1つの数字で、市の補助額が満額になるかどうかと、国の決定を待つ必要があるかどうかの両方が決まります。
もう1点、順序について補足します。市の制度も国の制度も、工事が終わったあとに申請する仕組みです。そして市の要綱・要領・様式・案内のどこにも「国の交付決定を受けてから市へ申請すること」という指定はありません。
32万円以上の帯にいる方が国の決定を待つ理由はなく、待つことに不利益があります。 市の補助は受付順で、予算額に達すると受け付けられなくなるためです。待っているあいだに枠が減ります。
国の交付決定通知は、ご自身では取れません
32万円を下回る場合に必要になる「国の交付決定通知」ですが、これはご自身で取り寄せられる書類ではありません。
国の先進的窓リノベ2026事業では、交付申請をするのが施工業者(窓リノベ事業者)で、交付決定も事業者のポータル上に通知されます。 環境省の案内にも、消費者は自ら申請できないと明記されています。
つまり32万円を下回る帯に入る場合、施工業者から交付決定通知を受け取る必要があります。 ご自身が市役所に行って手に入れる、という進め方ができません。
ここは、工事を頼む前に決めておくところです。
- 国の補助額がいくらになる見込みか(=32万円の帯のどちら側に入るか)
- 下回る場合、国の交付決定通知をいつ渡してもらえるか
- 市への申請書類(工事着工完了証明書・引渡証明書・領収証明書など)を誰が用意するか
愉くらしリフォームの大功は松戸市に本社があり、松戸市の工事を日常的に施工しています。 補助金を使う前提で製品と工程を組む相談を、見積もりの段階から承っています。
申請は工事が終わってから。受付順で予算に達すると終了します
市の住宅用省エネルギー設備等設置費補助金は、工事が完了したあとに申請する制度です。市川市のように「交付決定を受けてから契約・着工」という順序ではありません。
添付書類に工事着工完了証明書・引渡証明書・領収証明書が並ぶのは、そのためです。
申請期間は令和8年4月1日から令和9年2月26日まで。 ただし期間内でも、受付順で予算額に達した時点で終了します。
交付までの期間は、市の案内で次のように示されています。
- 交付申請書類の受付 → 審査に4〜6週間 → 交付(却下)決定に4〜6週間 → 補助金の交付・口座振込
- 交付決定までに、申請書の受付後6週間以上かかることがあります
そして、ここが実務でいちばん影響するところです。申請日として扱われるのは、書類に不備がなく、必要書類がすべて揃って窓口に到達した日です。揃っていないと判断された場合、書類は一式返却されます。 再提出したときは、修正した書類を提出した日時が受付日時になります。
しかも、窓口に持ち込んでもその場では書類を確認してもらえません。不備の連絡は後日になるため、返却されたことに気づくまでに数日かかることがあります。
受付順の制度で書類が返ってくると、その分だけ順位が後ろになります。 揃えて一度で出すことが、金額そのものに関わります。
窓口は市役所新館6階の環境部環境政策課ゼロカーボンシティ推進担当室です。持込・郵送・電子申請で受け付けており、支所では受け付けていません。
窓の断熱改修は、国の登録製品でないと市の補助も出ません
市の制度だけ使えばいい、と考える方もいらっしゃいますが、窓の断熱改修についてはそれが成立しにくい作りになっています。
市の要領では、対象になる窓の要件として、国の補助事業(先進的窓リノベ2026事業/次世代省エネ建材の実証支援事業/既存住宅における断熱リフォーム支援事業)の対象製品として登録されていることを求めています。
国の制度の対象製品でなければ、市の補助も出ません。 市と国の制度は、製品の段階で連動しています。
したがって、製品を選ぶ段階で確認するのは「市の要件」と「国の要件」の2つではなく、国の登録製品のなかから選び、そのうえで市の補助額を計算するという順序になります。ここは業者と一緒に決める部分です。
窓以外の断熱改修(壁・床・天井など)を国の制度で行う場合は、こちらもあわせてご覧ください。
予算の残りは制度ごとに違います(2026年9月1日現在)
受付順の制度なので、残っている予算額が実際の可否を左右します。2026年9月1日現在の市の公表値は次のとおりです。
- 窓の断熱改修を含む区分:予算26,010,000円に対して残額18,257,000円(残り約7割)
- 太陽光発電システム:予算4,980,000円に対して残額2,700,000円(残り5割強)
- LCCM住宅(省エネルギー住宅普及促進事業費補助金):予算2,000,000円に対して残額500,000円(残り約2割5分)
LCCM住宅は上限が50万円の制度です。残額が50万円ということは、残っているのは1件分という読み方になります。
窓の断熱改修はまだ余裕がある一方、制度によって状況がかなり違います。この数字は日々動きます。 ご検討の時点での残額は、松戸市の予算残額のページでご確認ください。
- 松戸市:補助金の予算残額(市公式サイト)
耐震改修と組み合わせる場合は、別のルートになります
耐震改修を伴う工事は、ここまで説明した制度とは申請の入口が別です。要点だけお伝えします。
- 木造住宅耐震改修費補助金:設計費・工事費・工事監理費の合計の5分の4・上限100万円(千円未満切り捨て)。申請は令和8年5月7日〜11月13日
- 木造住宅の耐震改修に伴うリフォーム事業費助成:上の制度を使って耐震改修を行う場合に限り、リフォーム工事費の10分の1・上限30万円。申請は令和8年5月7日〜12月1日、予定戸数25戸
対象になる住宅には条件があります。平成12年5月31日以前に建築または着工された在来軸組構法の2階以下の木造住宅で、耐震診断士の診断で上部構造評点が1.0未満であること。そして契約を締結する前に建築指導課との事前協議が必要です。窓口も、まず建築指導課、次に住宅政策課という二段になります。
もう1つ、施工者の条件がこの制度にはあります。
施工者とは、建設業法の許可を受けていて、松戸市に本店、支店、営業所のいずれかを開設しているもの
この条件があるのは耐震改修の制度で、ここまで説明した省エネ設備の要綱・要領には施工業者の所在地に関する記載がありません。 制度ごとに違うため、「松戸市の補助金には業者の所在地条件がない」とまとめて理解しないほうが安全です。なお、愉くらしリフォームの大功は松戸市に本社があるため、耐震改修の条件にも該当します。
耐震改修の詳しい内容は、別の記事にまとめています。令和8年度の申請期間と予定戸数は市のページでご確認ください。
よくある質問
市と国の補助金は両方もらえますか?
もらえます。ただし市の補助額は、国の補助額を引いたあとの金額から計算されます。市の補助額=(工事費の税抜額 − 国の補助額)× 4分の1で、上限は8万円です(窓の断熱改修の場合)。2つの補助額を足した金額にはなりません。
国の交付決定を待ってから市に申請するのですか?
市への申請額が8万円になる場合は、待つ必要がありません。国の補助を引いたあとの金額が32万円以上なら市の補助は満額8万円で、国の交付決定通知は添付書類に含まれません。32万円を下回る場合は交付決定通知が必要になるため、国の決定を待つことになります。
補助金はいつ申請しますか?
工事が終わってからです。松戸市の住宅用省エネルギー設備等設置費補助金は、工事着工完了証明書・引渡証明書・領収証明書などを添えて申請する事後申請の制度です。申請期間は令和8年4月1日から令和9年2月26日までで、受付順に予算額に達した時点で終了します。
松戸市外の業者でも補助金は使えますか?
制度によって違います。住宅用省エネルギー設備等設置費補助金の要綱・要領には、施工業者の所在地に関する要件が書かれていません。一方で木造住宅耐震改修費補助金には「松戸市に本店、支店、営業所のいずれかを開設しているもの」という施工者の要件があります。
予算がなくなることはありますか?
あります。松戸市の補助金は受付順で、申請期間内であっても予算額に達した時点で受け付けが終了します。制度ごとに予算の消化状況が違うため、ご検討の時点の残額を市のページでご確認ください。
国の補助額が後から変わったらどうなりますか?
市の要綱・要領・様式には、国の補助額が変わった場合の再計算や変更の手続きについての規定がありません。該当する場合は、環境政策課ゼロカーボンシティ推進担当室にご確認ください。
松戸市で窓の断熱改修をお考えなら
補助金の金額は、製品の選び方と、国の補助がいくらになるかで変わります。 そして国の交付決定通知は、必要になった場合でもご自身では取れません。
愉くらしリフォームの大功は松戸市に本社があり、市内の工事を日常的に施工しています。国の登録製品のなかから製品を選び、市の補助額を計算し、書類を一度で揃えて出す——この流れをまとめてご相談いただけます。
※この記事の制度の内容は令和8年度(2026年度)の一次情報にもとづいています。予算残額は2026年9月1日現在の公表値です。最新の状況は松戸市のページでご確認ください。






