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Toggle1. はじめに:先進的窓リノベ2026事業とは?
窓やドアの断熱リフォームをお考えの方に朗報です。環境省が実施する国の補助金事業『先進的窓リノベ2026事業』が発表されました。この事業は、高性能な窓やドアへのリフォームに対して、1戸あたり最大100万円の補助金が交付される大変お得な制度です。
本事業の目的は、住宅の省エネ化を促進し、それによってエネルギー費用負担を軽減することにあります。しかし、そのメリットは家計だけに留まりません。冬の辛いすきま風や結露を劇的に減らし、夏の厳しい日差しを和らげることで、一年を通じて健康で快適な暮らしを実現します。さらには、静かで穏やかな室内環境を作り出し、家庭からのCO2排出削減にも貢献します。
この制度は、2025年まで実施された事業の後継として位置づけられており、国土交通省・経済産業省・環境省が連携して推進する「住宅省エネ2026キャンペーン」の一環として実施されます。この記事では、制度の詳しい内容や2025年事業からの変更点を分かりやすく解説します。
※本記事は令和7年 12 月 16 日時点の公開情報に基づいて作成しております。今後、情報が更新され次第、新しい当記事の内容も新しい内容へと更新させていただきます。
2. 【重要】2025年事業からの主な変更点
すでに2025年事業をご存知の方に向けて、主な変更点とその意味合いをまとめました。2026年事業ではいくつかの重要な見直しが行われていますので、計画を立てる前に必ずご確認ください。
2.1.補助上限額の変更
1戸あたりの補助金の上限額が、2025年事業の最大200万円から最大100万円に変更されました。
上限額変更の影響は?
上限額は下がりましたが、100万円という額は依然として非常に手厚く、大規模な窓リフォームの費用を大幅にカバーできる水準です。より計画的に、優先順位の高い窓から改修を進めるなど、戦略的なプランニングが重要になります。
2.2.補助単価の見直し
「特大サイズ」区分の新設
従来の「大・中・小」のサイズ区分に、新たに「特大サイズ」が追加されました。これにより、リビングの掃き出し窓など、より大きな開口部の改修が現実に即した形で評価されるようになります。
「内窓設置」の対象変更
内窓設置工事において、昨年の先進的窓リノベ2025事業までは選択することができた、性能グレード「Aグレード(熱貫流率1.9以下)」が補助対象から除外されました。
対象グレード変更の影響は?
この変更は、国がより高い断熱性能を持つリフォームを強力に後押しする明確な意思表示です。補助金を最大限に活用するためには、SグレードやSSグレードといった高性能な製品を選ぶことが、快適な暮らしと長期的な省エネ効果の両方を実現する鍵となります。
全体的な単価の見直し
上記の変更に伴い、工事内容や性能ごとの補助単価が全体的に見直されています。詳細は後述の「4. 工事内容ごとの補助額」をご確認ください。
3. 補助金制度の詳しい内容
ここでは、補助金制度の具体的な内容について、項目別に詳しく見ていきましょう。
3.1. 補助の対象となる方
本事業の補助対象となるのは、リフォームを行う住宅の所有者等です。具体的には、以下の方々が対象となります。
- 住宅を所有し、居住する個人またはその家族
- 住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人
- 賃貸住宅に住んでいる賃借人(※所有者の同意が必要です)
- 集合住宅等の管理組合・管理組合法人
3.2. 補助の対象となる住宅
補助の対象は「既存住宅」に限られます。既存住宅とは、以下のいずれかの条件を満たす住宅を指します。
- 建築から1年が経過した住宅
- 過去に人が居住したことがある住宅
現在お住まいの住宅はもちろん、中古住宅を購入してリフォームする場合も対象です。ただし、新築住宅は対象外となりますのでご注意ください。
3.3. 補助の対象となる工事
補助金を受けるためには、リフォーム工事が以下の2つの条件を両方満たす必要があります。
1. 対象製品を用いた工事であること
事務局に登録された、一定の断熱性能を満たす製品(窓・ガラス・ドア)を使用した工事のみが対象です。対象となる工事の種類は以下の通りです。
- ガラス交換: 既存のサッシはそのままに、ガラスのみを複層ガラスなどに交換する工事。

- 内窓設置: 既存の窓の内側にもう一つ新しい窓を設置する工事。

- 外窓交換(カバー工法): 既存の窓枠の上に新しい窓枠をかぶせて取り付ける工事。

- 外窓交換(はつり工法): 壁を壊して既存の窓枠ごと取り外し、新しい窓枠を取り付ける工事。

- ドア交換: 上記のいずれかの窓リフォームと同一契約で行う場合に限り、断熱性能の高いドアへの交換も対象となります。

2. 申請する補助額が5万円以上であること
1回の申請における合計補助額が5万円未満の場合は申請できません。例えば、補助額3万円の工事を1か所だけ行っても対象外となります。複数の窓を改修するなどして、合計補助額が5万円以上になるように計画する必要があります。
3.4. 対象となる期間
事業の対象となる期間は「工事着手日」と「交付申請期間」の2つに分かれています。
- 工事着手日: 令和7年(2025年)11月28日の閣議決定日以降に対象工事に着手したものが対象となります。
- 交付申請期間: 令和8年(2026年)3月下旬から、遅くとも令和8年(2026年)12月31日までの予定です。ただし、補助金は予算の上限に達し次第、受付が終了します。
過去の2024年、2025年事業での非常に高い需要を踏まえると、予算は公式の締め切り日よりかなり前に上限に達すると予想されます。したがって、補助金を確実に受けるためには、早めに登録事業者へ相談することが推奨されるだけでなく、不可欠と言えるでしょう。
3.5. 申請手続きの注意点:登録事業者との契約
この補助金制度で最も重要な注意点です。補助金の交付申請は、住宅の所有者自身が行うのではなく、事務局に登録された「窓リノベ事業者」(リフォーム会社など)が代行します。
そのため、補助金を利用するには、**必ず「窓リノベ事業者」として登録されている業者と工事請負契約を結ぶ必要があります。**登録されていない業者に依頼した場合、対象となる工事を行っても補助金は一切受け取れません。リフォームの詳細を決める前であっても、まず最初のステップは、依頼を検討している業者が2026年事業の「窓リノベ事業者」として登録されているかを確認することです。これが補助金利用資格を確保するための最も重要な一歩となります。
4. 工事内容ごとの補助額
補助額は、工事の種類、窓の性能グレード(SS, S, A)、サイズ(特大, 大, 中, 小)、住宅の建て方(戸建・低層集合/中高層集合)によって細かく定められています。以下に、工事ごとの補助額一覧を記載します。
※サイズ定義
- 特大:サッシ面積 4.0㎡以上(1か所) / ガラス面積 2.0㎡以上(枚)
- 大:サッシ面積 2.8㎡以上 4.0㎡未満(1か所) / ガラス面積 1.4㎡以上 2.0㎡未満(枚)
- 中:サッシ面積 1.6㎡以上 2.8㎡未満 (1か所)/ ガラス面積 0.8㎡以上 1.4㎡未満(枚)
- 小:サッシ面積 0.2㎡以上 1.6㎡未満 (1か所)/ ガラス面積 0.1㎡以上 0.8㎡未満(枚)
4.1. ガラス交換
| グレード | 住宅の建て方 | 特大 | 大 | 中 | 小 |
| SS | 戸建・低層集合 | 78,000円 | 52,000円 | 32,000円 | 11,000円 |
| 中高層集合 | 86,000円 | 57,000円 | 35,000円 | 12,000円 | |
| S | 戸建・低層集合 | 53,000円 | 35,000円 | 23,000円 | 7,000円 |
| 中高層集合 | 59,000円 | 39,000円 | 25,000円 | 8,000円 | |
| A | 戸建・低層集合 | 41,000円 | 27,000円 | 18,000円 | 5,000円 |
| 中高層集合 | 45,000円 | 30,000円 | 20,000円 | 6,000円 |
4.2. 内窓設置
| グレード | 住宅の建て方 | 特大 | 大 | 中 | 小 |
| SS | 戸建・低層集合 | 140,000円 | 89,000円 | 58,000円 | 36,000円 |
| 中高層集合 | 152,000円 | 98,000円 | 64,000円 | 40,000円 | |
| S | 戸建・低層集合 | 76,000円 | 52,000円 | 34,000円 | 22,000円 |
| 中高層集合 | 83,000円 | 57,000円 | 37,000円 | 24,000円 | |
| A | 先進的窓リノベ2026事業では補助対象外となりました。 | ||||
4.3. 外窓交換(カバー工法)
| グレード | 住宅の建て方 | 特大 | 大 | 中 | 小 |
| SS | 戸建・低層集合 | 239,000円 | 188,000円 | 138,000円 | 89,000円 |
| 中高層集合 | 302,000円 | 229,000円 | 156,000円 | 92,000円 | |
| S | 戸建・低層集合 | 156,000円 | 124,000円 | 92,000円 | 60,000円 |
| 中高層集合 | 202,000円 | 153,000円 | 104,000円 | 62,000円 | |
| A | 戸建・低層集合 | 116,000円 | 88,000円 | 66,000円 | 41,000円 |
| 中高層集合 | 174,000円 | 133,000円 | 92,000円 | 54,000円 |
4.4. 外窓交換(はつり工法)
| グレード | 住宅の建て方 | 特大 | 大 | 中 | 小 |
| SS | 戸建・低層集合 | 194,000円 | 149,000円 | 110,000円 | 69,000円 |
| 中高層集合 | 302,000円 | 229,000円 | 156,000円 | 92,000円 | |
| S | 戸建・低層集合 | 117,000円 | 92,000円 | 68,000円 | 44,000円 |
| 中高層集合 | 202,000円 | 153,000円 | 104,000円 | 62,000円 | |
| A | 戸建・低層集合 | 86,000円 | 63,000円 | 48,000円 | 29,000円 |
| 中高層集合 | 174,000円 | 133,000円 | 92,000円 | 54,000円 |
5. 他の補助金との連携でメリットを最大化する
窓のリフォームは、しばしばより大きな住宅改修の一部として行われます。「先進的窓リノベ2026事業」を、国が推進する「住宅省エネ2026キャンペーン」の他の補助金や各自治体が独自に行っている補助金制度と組み合わせることで、受けられる金銭的メリットを大幅に増やすことが可能です。
- みらいエコ住宅2026事業: 断熱改修のほか、エコ住宅設備の設置や子育て対応改修、防災性向上改修など、幅広いリフォームが対象。
- 給湯省エネ2026事業: 高効率給湯器(エコキュートなど)の設置が対象。
- 既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業: 主に賃貸住宅のオーナー様向けに、給湯器の省エネ化を支援する制度。
例えば、浴室のリフォームを計画している場合、「浴室の窓は『先進的窓リノベ』、ユニットバスの断熱化や節水型水栓は『みらいエコ住宅』、給湯器の交換は『給湯省エネ』」といった形で、工事内容に応じて複数の補助金を併用し、非常に補助率の高い総合的なリフォームを実現できる可能性があります。
6. まとめ
「先進的窓リノベ2026事業」は、夏の暑さや冬の寒さ対策、結露の軽減、光熱費の削減に直結する窓リフォームの費用を大幅に軽減できる絶好の機会です。最大100万円という大きな補助が受けられるため、これまで費用面でためらっていた方も、ぜひこの機会に高性能な窓へのリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
繰り返しになりますが、この補助金は国の予算で運営されており、上限に達し次第、期間内であっても終了してしまいます。関心のある方は、ぜひお早めに信頼できる登録事業者に相談し、計画を進めることを強くお勧めします。
計画中の窓リフォームでどれくらい利用できるのか、他の補助金制度との組み合わせはできるのかなど、こちらの記事で解説した「先進的窓リノベ2026事業」だけでなく、住宅省エネ2026キャンペーンのその他の補助金制度や、各自治体の補助金制度など、お客様が計画中のリフォームにご利用いただけける補助金を組み合わせた、最適なご提案が可能です。2025年、2024年、2023年とこれまでも多くの申請実績がある、愉くらしリフォームの大功にお気軽にご相談ください。







